木をかこう

ブルーノ・ムナーリの絵本『木をかこう』

この本は今、一番のお気に入りの本。
豊島中央図書館にあった。こういった良書がある豊島区は素晴らしい。

僕は木が好きで、都内の少ない自然のなかでもできる限り木の多い場所を選んで散歩する。
木は誰にとっても身近な存在でそれがこの本のテーマ。

この本はデザインの本質を子供から大人までしっかりと教えてくれる本。
こんな素晴らしいデザインの教科書はそうそうないと思う。
この本の読み取りかたにもよるけど、デザイン以外のことも沢山詰まってる。

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little blue and little yellow

レオレオニーの最初の絵本『little blue and little yellow』
日本語タイトルは『あおくんときいろちゃん』
図書館でこの2冊を借りました。

とても有名な絵本なので目にした方も多いと思うけど、英語版と日本語版では色がかなり違います。
日本語版を持っている方には申し訳ないけど、絶対英語版を買った方がいいと思います。
印刷ミスなのか、それとも古い本なので色褪せたのかなと思い、念のため日本語版が2冊あったので見比べて見ましたが、やっぱり英語版と明らかに色が違います。
というか、日本語版の色が作者の意図ってことはないよね〜!?そこは分かりませんが…

なんでこの色で日本語版がOKになってしまったか、疑問が起きるくらい日本語版はライトな色彩で、
英語版はしっかり青や黄色、緑が原色に近い色で表現されています。
英語も全く難しくないし絵だけでも十分楽しめるし、キャラクターのあおくんときいろちゃん自体は抽象表現だし、
ちょっと説明すれば子供は直感で理解できると思います。

この単純表現の中に、もの凄く奥深い表現が詰まっているのがこの本の素晴らしいところ。
色の違いはありますが、素敵な本ということは間違いないです。

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映画の詩

ふと まなざしを上げ

まわりを閃光のごとく君が眺めやる時

その燃える魅惑の瞳を

私はいつくしむ

だが一層まさるのは

情熱の口づけに目を伏せ

そのまつ毛の間から

気むずかしげでほの暗い

欲望の火を見る時

『アンドレイ・タルコフスキー 映画:ストーカーより』


朝露に濡れた明けの明星が

輝かしい太陽の到来を告げて

晴れ渡った空を乱すものは

霞も陰も一つもない

やさしい風が吹き渡り

見上げる顔を愛撫する

魂の奥へささやくように

人生は美しい

そう

人生は美しい

『テオ・アンゲロプロス 映画:永遠と一日より』

悩む力 姜尚中

昨日「What’s YMO〜テクノとファッションの時代〜 80年代(1)」というNHKの「ニッポン戦後 サブカルチャー史」という番組をみた。

この番組、中々面白い番組で、戦後から遡って当時流行したことを紹介していく番組で、サブカルチャー的な(このサブカルという言葉はそろそろ使わなくていいだろと思うほど、最近あまり好きでは無くなっている言葉の1つなんだけど)当時の文化や雰囲気を知ることができるし、今丁度自分が生きてきた時代のことなので、変化に富んだ日本を10年ごとに知ることができて面白い。
番組中紹介された浅田彰さんの「シラケつつノル」という言葉、この言葉が80年代に出てきたのはビックリした。
バブル絶頂の80年代と思いきや、YMOの一歩引いたCOOLな印象付け。
高度経済成長期、同じ社会の中でもこのまま行くわけ無いだろ的な、そんな風潮がその当時もあったという一面をみてみると、なるほどーと頷ける。

姜さんの悩む力は漱石と社会学者のウェーバーって人の本から共通点をみいだして、悩むことの大切さに関して書いてある本だけど、そこに「創始者意識」と「末流意識」ということばがでてくる。時代をゼロから創ってきた世代と、既にできあがってしまっている時代に産まれてきた世代の意識の違いで、末流意識では、世の中の矛盾ばかり目につき、ニヒル的な感じなりがちといった意識のことを指している。
この末流意識が現代人の意識と共通する点が多いという、確かにそう思える状況を自分自身も何度か経験してきた。

今の自分や自分達の環境や社会と照らし合わせてみると、80年代の「シラケつつノル」精神を受け継いだまま、ネットやソーシャルの影響で人づきあいの表面的な接点に更に磨きが掛かって、そういう場はライトな情報発信の場であって慣れてしまえば新鮮みが無くライトな繋がりだけという、合理的で便利になればなるほど、新鮮な感情や感覚というのがドンドン薄れてしまう。実際投稿している人、投稿はそんなにしないで読むだけの人、自分の宣伝広告として使っている人など使い方はそれぞれだけど、結局はみんな、身近なただの情報屋になっていく。もちろん参考になることだっていっぱいあるんだけど、気がつかない間に失っているモノも多いと思う。

心を通わせる人との関わりや、自然や四季の移ろいをもっと大事にしたいと自分は思う。